HyattホテルグループのロイヤルティープログラムWorld of Hyattに2019年3月から変更があります。全体的にはプログラムの改善がおこなわれましたが、使い方によっては現在のプログラムよりも改悪になってしまうこともあります。今回は3月からの変更点に関して私が気になった3つのポイントを解説していきます。
こんな人にお勧め
Hyattによく泊まる人は必見です。このプロモーションの変更はロイヤルティープログラムを大きく変えるものなので、早めに新しいプログラムの詳細を理解しておくべきでしょう。あと、私みたいに来年ホテルのロイヤルティープログラムを変更しようとしている人にも関わる部分があります。
変更の概要

今回の変更点で大きな点は2つあり、マイルストーンシステムの採用と最上級会会員のGlobalist会員の再認定の際の条件変更です。まず、会員レベルアップの際にまとめてもらえていた特典が、ある一定の条件を達成した段階でもらえるようになります。このように特典をもらえるタイミングが細分化されたことで、全体的に特典が早くもらえるようになりました。しかし、今までGlobalist会員を更新するときは新規にGlobalist会員になるときよりも簡単な条件でできていましたが、それが廃止されてしまいます。では詳細を見てみましょう。
変更の詳細
では、概要がわかったところで詳しい詳細を確認していきましょう。
新旧ロイヤルティープログラムの比較
現在のロイヤルティープログラムは会員レベルが上がることで各種の特典を得られます。
- Discoverist 会員: 10 qualifying nights or 25,000 base points
- Explorist 会員: 30 qualifying nights or 50,000 base points
- Globalist 会員: 60 qualifying nights or 100,000 base points
しかし、3月の変更からはマイルストーンシステムの採用により、宿泊日数やBase Pointsに応じて各種の特典がもらえるようになります。

公式サイトの一番上にある表に今回の変更の主な点がまとめられています。公式サイトには既存の特典と比較したものがないのでわかりづらいですが、以前もらえていた特典はなくなっていません。マイルストーンシステムの採用により一部の特典が以前よりも早くもらえるようになりました。
条件 | 既存のプロモーション | 新しいプログラム |
---|---|---|
20 nights or 35k Base Points | 特典なし | NEW: 2 Club Lounge awards |
30 nights or 50k Base Points | Free night (Category 1-4)+4 Club Lounge awards | UPDATED: Free night (Category 1-4) + 2 Club Lounge awards |
40 nights or 65k Base Points | 特典なし | NEW: Bonus Points or Hyatt Gift Card or a FIND experience savings when redeeming points |
50 nights or 80k Base Points | 特典なし | NEW: 2 suite upgrades |
60 nights or 100k Base Points | Free night (Category 1-4)+4 suite upgrades | UPDATED: Free night (Category 1-7) + 2 suite upgrades + My Hyatt Concierge agent |
70 nights以降10 nightsごと | Bonus Points or a suite upgrade | Bonus Points or a suite upgrade |
上の表は既存のプログラムと新しいプログラムを簡単に比較したものですが、30 nights or 50k base points(つまりExplorist 会員)になったときにもらえていた4枚のClub Lounge awardsが、20 nights or 35k base pointsの時点で2枚、30 nights or 50k base pointsの時点で2枚もらえるようになります。同様に、60 nights or 100k base points(つまりGlobalist 会員)になったときにもらえていた4枚のsuite upgradesが、50 nights or 80k base pointsの時点で2枚、60 nights or 100k base pointsの時点で2枚もらえるようになります。
これはうれしいことですね。特に、真ん中の中級会員Exploristで最上級会会員のGlobalist会員になれないような人にはGlobalist会員にならないともらえない特典の一部がExploristでももらえるようになりました。 あと、一番条件の低い宿泊日数20日か35K base pointsでもClub Lounge awardが2枚付いてくるのがうれしいですね。
また、40 nights or 65k Base Pointsレベルで全く新しい特典”Bonus Points or Hyatt Gift Card or a FIND experience savings when redeeming points”が用意されています。全体的にはこのマイルストーンシステムの採用でHyattのロイヤルティープログラムはよりいいものになりました。
今回の変更は改善だけではない
全体的には特典が早くもらえて、追加特典も加わったいいプログラムですが、すべてが使うユーザーにとっていいというわけでもありません。何でもそうですが、知られたくないような情報は下の方の目立たないところに書かれています。今回もさりげなく注釈として改悪点が明記されています。

2020年とまだ適用は先のものの、最上級会会員のGlobalist会員の更新条件が新規の条件と同じになります。現在はGlobalist会員になれば、次回は55 qualified nightsと5 qualified nights少ない条件でGlobalist会員を維持できます。しかし、そのルールは2020年には廃止されます。Globalist会員はHyattのロイヤルティープログラムの最上級会会員なので、Hyattを頻繁に使う人たちだと思うのでそんなに影響はないかもしれませんが、新しいプログラムではGlobalist会員を維持していくのが難しくなります。
ステータスマッチは不利になる
公式ページには明記されていませんが、マイルストーンシステム採用の弊害として、ステータスマッチで新しいHyattのロイヤルティープログラムに乗り換えようとしている人は一部の特典がもらえなくなってしまいます。

HyattのロイヤルティープログラムはMlifeという別のホテルロイヤルティープログラムからステータスマッチできます。この変更そのものがステータスマッチをできなくする訳ではありません。Mlifeや他のホテルチェーンのロイヤルティープログラムからHyattのDiscoverist 会員、Explorist 会員、Globalist 会員にマッチできれば、それぞれの会員ステータスで得られる各種特典(ポイントの増加、Late checkout、Room upgradeなど)は 通常通りもらえますが、上記のClub Lounge awardsやsuite upgradeはもらえません。
なぜこのようなことが起きるかというと、上級会員としての特典(ポイントの増加、Late checkout、Room upgradeなど)と宿泊日数やBase Pointsのマイルストーンで得られる特典が3月から切り離されるからです。つまり、今まで上級会員特典としてもらえていたClub Lounge awardsやsuite upgradeは、特定の会員レベルを持っていればもらえていたので、ステータスマッチでももらえます。しかし、マイルストーンシステムに移った場合、ステータスマッチではHyattでの宿泊日数やBase Pointsが足りていないため、マイルストーンシステムでもらえる特典がもらえなくなってしまうからです。
Hyattの上級会員じゃない私の見解
私は現在Hyattの上級会員ではありません。来年までMarriottのPlatinum会員なので来年いっぱいはホテルはMarriott・SPGを中心にしていきたいと思っています。でも、2020年のことも考えて、来年はHyattなど別のホテルチェーンのロイヤルティープログラムにステータスマッチすることも考えていました。

Hyattのホテル数は他のチェーンに比べて少ないので使い勝手が限られますが、ロイヤルティープログラムはとてもよく、ホテルも泊まってみたいホテルがあるので、チャンスがあればHyattの上級会員にステータスマッチを考えていたのですが、今回のプログラム改正で考え直しました。

ステータスマッチができたとしてもマイルストーンシステムでもらえる特典がもらえないので、それだったら、クレジットカードを持つだけで最上級会会員になれるHiltonの方がいいのかな?とも思っています。

ただ、ある程度まとまった金額をクレジットカードで使えるならHyattのクレジットカードにチャージすることでHyattに泊まらなくても上級会員になれます。Hyattのクレジットカードの使用量に応じて宿泊日数が加算されていくので、マイルストーンシステムが採用されても、極端な話クレジットカードの利用だけで最上級会会員のGlobalist会員になることもできます。
まだ2020年には時間があるので、はっきりとした作戦はまだありませんが、Hyattも含め、来年の状況を見ながらチャンスを探っていきたいと思っています。
まとめ
今回のHyattのロイヤルティープログラム変更は全体的にユーザーにとっていいものです。多くのロイヤルティープログラムが改悪を重ねていく中、Hyattのプログラムは会員への特典サービスが充実しています。そこは評価したいのですが、個人的にはステータスマッチを狙っていたので、今回の変更は個人的には「改悪」になってしまいました。
みなさんはHyattをよく使いますか?