ヨーロッパ圏内の移動はLCCで十分か検証してみた

今年の6月にヨーロッパ旅行に行った際、ヨーロッパ圏内の移動のほとんどをLCCにしました。今回は値段や利便性からレガシーキャリアよりもLCCの方がいいのでは思ったポイントを検証を交えてレポートします。

今回検証したこと

ヨーロッパ圏内の飛行機での移動はだいたいが2時間程度なので、それだったらレガシーキャリアよりもLCCを使えば十分じゃないのか?

LCCとは

LCCとはLow Cost Carrierの略で、比較的低価格で航空券が買える航空会社のことをいいます。ヨーロッパではRyanairが有名ですが、そのほかにもVuelingやEasyjetなどさまざまなチョイスがあります。アメリカではSouthwest Airline, Spirit Airlines, Frontier Airlinesなどが有名ですね。大体が比較的小さめの飛行機を使い、コストカットと効率化のために機体も限定されたものしか使いません。また、チケット自体は安いのですが荷物や席の指定にお金がかかったり、席が狭かったり、搭乗口がとても遠かったりとちょっと不便なところもあります。

レガシーキャリアとは

LCCに対し、昔から運行している一般的な航空会社を指します。ヨーロッパだとBritish Airways、Air France, KLM、SAS、Lufthansaなどもよく聞く昔からある航空会社です。アメリカだとDelta, United, Americanの3つが三大レガシーキャリアです。

比較ポイント

今回は値段、目的地、座席、ラウンジの4つのポイントを比較してみました。

値段

試しにオランダのAmsterdamからスペインのBarcelonaへの片道航空券をGoogle Flightで検索してみました。

LCCは$100以下でレガシーキャリアは$200以上。その差は2倍以上。

結果は、LCLのVuelingが$94からで最安値、しかし、レガシーキャリアのKLMは$271もします。両方ともノンストップで2時間ほどのフライトなのに2倍近くの差が出ました。

Vuelingの最安値は夜中に着くので不便かもしれませんが、他にも3本フライトがあり、また、他のLCCのオプションもあるので、LCCでも都合のいい時間のフライトを見つけやすく、どれもKLMの値段に比べて圧倒的に安いです。

目的地

安くても行きたいところに行けないと不便ですね。しかし、ヨーロッパのLCCの場合、ほとんどその問題はありません。実質、ヨーロッパの大きな都市の間を行き来するのであれば、レガシーキャリアもLCCも定期的に飛行機を飛ばしています。

LCCもレガシーキャリアもロンドンへの便はあるが、使う空港が違うので注意が必要。

しかし、複数の空港に隣接している大都市の場合、注意が必要です。例えば、ロンドンの場合、空港がたくさんあるので、LCCは安いLondon Southend AirportやLondon Luton Airpor、Gatwick Airportなどマイナーな空港を使うことが多く、レガシーキャリアはメジャーなHeathrow Airportを使うなど利用する航空会社や便によって空港が変わる場合があるので、乗り継ぎなどがある場合は注意が必要です。

しかし、マイナーな都市の間を行き来するならレガシーキャリアよりもLCCの方がおすすめです。

比較的小さな都市の行き来ならLCCの方が断然べんりで安い

例えば、ドイツのDusseldorfの近くにある街CologneからイタリアのNiceに行く場合、LCCの Eurowingsを使うと一番安い値段でノンストップでいけます。しかし、レガシーキャリアーのLufthansaを使うと乗り継ぎがあり料金も10倍以上します。

これはLCCのビジネスモデルとレガシーキャリアのビジネスモデルの違いにあるのですが、比較的小さな都市の間を移動するならLCCのほうが便利で安くなることがほとんどです。

座席

さて次に実際に利用した際の座席の比較です。ここでは、私が6月に実際に使った航空会社の席を比較してみたいと思います。

まずは、British Airwaysの席です。

これは、ロンドンのHeathrow AirportからデンマークCopenhagenに行ったときに乗った飛行機のエコノミーシートです。

座ったときの足回りのスペースはこんな感じです。座席自体は普通のサイズで、足元の広さも広くもなく狭くもなくといった感じでした。座席のリクライニングは多少可能でした。

しかし、2時間ほどの短めのフライトということもあって、エンターテイメントシステムはなく、ただトレイがあるだけの質素なレイアウトでした。たしかUSBの充電ができるようなものもなかったと思います。

続いては、デンマークのCopenhagenからドイツのDusseldorfに行くときに使ったLaudamotiontというRyanairの子会社のLCCの席です。

航空運賃以外何もエキストラで払わなかったので、席はランダムに指定されました。

座ったときの足回りのスペースはこんな感じです。座席自体はBAの席よりも若干狭い、そして足回りも狭いですね。座席のリクライニングは確かほぼできなかったと思います。でもそれ以外はエンターテイメントシステムのなく簡素な作りでレガシーキャリアのBritish Airwaysの席とほぼ大差ありませんでした。

あと、実際には使いませんでしたが、Laudamotiontの席の下には電源がついていました。LCCなのに座席に電源を用意してくれていてびっくりしました。

レガシーキャリアでもLCCでもヨーロッパ圏内なら席にエンターテイメントシステムがついていないし、席のクオリティも広さとリクライニングに多少の違いがあるだけで、ほぼ大差はないと言っていいでしょう。長時間のフライトなら話は別ですが、2時間ぐらいのフライトならまったく気にならないレベルだと思います。

ラウンジアクセス

最後に、ラウンジアクセスについて話したいと思います。レガシーキャリアの場合、アライアンスに加盟している他のエララインでステータスを持っていればラウンジに入れたり、ファーストクラスやビジネスクラスのチケットを持っていればラウンジに入れますが、LCCを使うからと言ってラウンジに入れないわけでもありません。

たとえば、デンマークのCopenhagen空港だったら、Priority Passを使って5つのラウンジに入ることができます。

5つもラウンジがあるのはうれしい

Priority PassはChase Sapphire Reserve や American Express Platinum(紹介リンク)などのプレミアムカードの特典の一部としてもらえるので、エアラインのステータスやチケットクラスに関係なく利用することができます。

Copenhagen空港のEventyr Loungeはお気に入りのラウンジの1つです。

Priority Passのラウンジの質は場所によってムラがありますが、Copenhagenのラウンジはどれも良かったです。ちなみに上の写真はEventyr Loungeです。開放的なデザインで、食べ物も飲み物も充実していました。

今回のヨーロッパ旅行では8都市ほどに行ってきましたが、どの最寄り空港でもPriority Passが使えるラウンジがあってとても便利でした。

検証結果

今回ヨーロッパの8都市のほとんどをLCCで移動した結果、快適に移動できたので個人的にはヨーロッパ圏内の移動はLCCで十分だという結論に至りました。

2時間ほどのフライトならどんな席でもそんなに大差はありません。そしてLCCの方が直通しているルートが多いので便利なことが多かったりします。LCCの場合、荷物にお金がかかってしまう場合がありますが、個人的には小さなリュック1つで旅行するので、全く問題にはなりませんでした。たまにゲートがセキュリティチェックからすごい遠いこともありますが、そこは時間に余裕をもって空港に行って、ラウンジでゆっくり過ごせばいいことなので、不便と感じるレベルではありませんでした。

ヨーロッパ圏内の旅行だと、LCCはレガシーキャリアに比べて半額以下ということが結構あります。値段がここまで大きく違うのに利用したときの違いはそこまでじゃない。だったら、安いほうがいいですよね。

今後もヨーロッパ圏内を旅行するときは積極的にLCCを使っていきます。

© 2018 – 2020 Koji Noguchi

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